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欧州、相次ぐ消費減税 景気てこ入れ、飲食に重点 新型コロナ

 【ロンドン時事】欧州で付加価値税(日本の消費税に相当)の減税が相次いでいる。

 一部の国では飲食や宿泊などの業種に絞った減税を実施。新型コロナウイルスの感染拡大で大きな打撃を受けた景気のてこ入れのため、消費活動を活性化させるのが狙いだ。

 ドイツは今月1日から年末までの半年間、付加価値税の標準税率を19%から16%に引き下げる。生活必需品などの軽減税率(7%)は5%とする。

 英国は飲食や宿泊、娯楽などの業種に限って、15日から半年間、付加価値税を20%から5%に引き下げる。スナク財務相は同日、ファストフード店を訪れて食べ物を購入。「他の政策とも合わせ、240万人の雇用を守ることにつながる」と胸を張った。

 オーストリアは1日から年末まで、飲食や出版などの付加価値税を20%から5%に削減。ブルガリアも2021年末まで飲食店などの税率を20%から9%に引き下げる。

 新型コロナの流行を受け、欧州の多くの国が都市封鎖(ロックダウン)に踏み切り、経済活動が停滞。特に飲食や宿泊などの産業が大きな打撃を受けた。イタリアやアイルランドなども付加価値税の減税を検討しており、深刻な不況からの脱出を目指す政府の動きが加速しそうだ。

 ただ、こうした減税の効果については慎重な見方もある。英財政研究所のエコノミスト、ピーター・レベル氏は「一時的な減税は、適切な環境で実施すれば生産や雇用の拡大に大きな役割を果たす。しかし、新型コロナの恐怖が続き、社会的距離の制限が残る中では必ずしも効果を発揮しないだろう」と指摘する